Nature Fix 〜人間と自然との関わり〜

 

こんにちは!

最近はようやく暖かくなってきて、春も近づいてきて

春の香りがしてきました。

 

ちなみに「春の香り」は実際にあって

木々が大気中に発散する微粒子の香りなのです。

気温が上がると、木々や葉の中で化学反応が起き、実際に放出されます。

そしてそれは、人間の呼吸を促し、リラックスさせてくれます。

 

これは今回紹介する本『Nature Fix』に掲載されていました。

おもしろい!

 

ということで今回はこの本の内容について簡単に紹介し、私見を述べます。

 

本題に入る前に、僕が最近購入した本を紹介したいと思います。

今後はこれらの本を読んだ後に、アウトプット練習の為に簡単なまとめと感想をブログに更新したいと思います。

 

左下のKindle版の究極のマインドフルネス(著者:メンタリストDaigo)は既に読みました。

この本の内容はわかりやすくてスッと頭に入ってくる非常に読みやすいい内容でした。本書で書かれてる絶対にやってはいけないメンタル習慣を実践してしまっていた僕。。。章を読むたび、グサッグサッと胸にささるものがあり、ある意味ショッキングでした。ですが、読書後はマインドフルネス(感情の気づき)を心がけ、自分の感情と対話する能力が少しずつ身に付いてきたように感じます。

 

本書についても書きたかったのですが、書く前に次の本に手を出してしまったので、今回の2冊目『Nature Fix』からブログスタートということで!

 

 

まずはこの本を購入したきっかけを話します。

 

前々回のブログでも書いたハイキング中の瞑想が自分にとって大きな出来事となりました。

これまで漠然と自然の中にいるとリラックスできるなあーと感じていたのが

五感で一つ一つ個別に自然を感じることができました。

すごく心地が良い時間だったので今でも忘れれることができません。

 

その後、なぜ人間は自然に囲まれると心が癒やされうのやろうと考えていたときに出会ったのがこの本です。購入した本どれも一番に読みたいと思っていましたが、タイミングも合って1冊目はこの本に決めました。

 

では、本書の内容に入ります。

 

タイトルは、『Nature Fix』

著者はフローレンス・ウィリアムズ(アメリカ出身)

 

「FIX」とは、治すとか修繕するといった意味で

直訳すると「自然が回復させる」みたいな感じです。

 

本書では、自然と人間の関わりについて生物学、脳科学的な観点から述べられています。人間は自然と触れ合うことによってどういった恩恵を受けることができるのかがメインテーマになっており、都市化が急速に発達した地球において自然との向き合い方について言及してます。

 

著者は、科学者や研究者ではなく環境や自然を扱うジャーナリスト。

本書の内容は、専門家によってわかりやすくうまくまとめられたような本ではなく、ジャーナリスト目線で、彼女が様々な国に飛び、研究者と会って本人自身がセラピーやプログラムに参加し実際に自分が体験したことを赤裸々に綴った体験記になっている。

彼女は、納得がいかなかったり不審に思った研究に対しては、疑問を呈して研究結果に肯定しない場面もあったがそれがまたリアルで良かった。

 

 

冒頭、著者は自身の置かれた環境について説明した。

彼女はコロラド州の森に囲まれた自然あふれる町で家族と20年間暮らしていたが、夫の転勤で大都市ワシントンDCに移住した。その後、周りに自然がない環境にストレスを感じ、心身ともに疲弊していた。そうしたなかで友人の科学者の紹介で日本である研究者と出会うとことから始まる。

 

①バイオフィリア仮説(日本での体験)

 

バイオフィリア(生命愛)とは、人間は自然の中で生活してきたのだから自然の中がいちばんくつろげるという考え方である。

 

著者は、日本が自然と脳の関わりにおいて、最も研究が進んでいる国であると紹介していた。「シンリンヨク」という言葉は日本が作り、国土面積に67%が森林である日本だとその情報はありえなくもない。

 

本章では、セラピー基地として認定されているトレッキングロードを研究者と歩き、実験を行い研究者とのディスカッションについて述べられている。

創造性が50%Upした研究や

NK(ナチュラルキラー)細胞を増やす

※NK細胞とは、病原菌から人体を守る免疫細胞のこと。

注意力回復やストレス低減等の脳に与える影響についての研究が紹介されていた。

 

 

僕は本章で述べられているバイオフィリア仮説には、すごく肯定的である

人類が誕生した600万年前からつい数百年前まで自然と共存していた。

人類が正式に都会に生息する生物になったのは、2008年のことである。

この年、都会に住む人が田舎に住む人を上回ったとWHOが報告した。

本書で、現代の人類のことを「テクノ・サピエンス」と表現してたのがツボだった。

 

現代人が最も苦しんでいる現代病(がんや不安、うつなどの精神病など)が産業革命前までは存在さえしていなかったことを考えると、(現代人の主な死因は、がん、交通事故、自殺)

自然の中で600万年生き繋げてきた人類が今の社会やテクノロジーに適応されていないのは頭を働かさなくいても理解できる。車のエンジン音や産業音、大気汚染、色っ気のない建物が立ち並ぶ都市部に住む事にストレスを感じ、都市から離れた自然溢れる田舎でストレスなく移住することは、ある意味動物らしい行動ではないだろうかと思う。

 

動物園の檻から解き放たれた動物が幸せそうに自然に帰っていくように、、、

 

著者が「都市は、人類の動物園である」と揶揄していたが、

まさに!と思ってしまった。

 

そういった点からもサピエンスは600万年間、自然と共存するように進化してきたのだから、都市部にいるとストレスを感じ、自然の中にいると心が休まるのは、腑に落ちる。

 

この第一章だけでハイキングしたときに感じた、なぜ人は自然と触れ合うと癒やされるのだろうという疑問が解決してしまった。w

 

②嗅覚とフィトンチッド

 

フィトンチッドとは、植物にたえず侵入しようとする有害な微生物、有害な昆虫から身を守るために植物自身が自己防衛のために作り上げた物質(香り)である。

これが人間に様々な恩恵を与える。

 

この言葉の意味を知ったとき、ハッとした。

野菜や果物が持つフィトケミカルと同じ原理や!

 

野菜や果物には、害虫から体を守るため体内で苦味やネバネバな物質を生成し、自己防衛する。その物質が人間の体にも良い。特に抗酸化作用が強く、老化やがん、生活習慣病から守ってくれる。

フィトケミカルの代表的な例は、トマトに含まれるリコピンや大豆に含まれるイソフラボン。

 

野菜や果物だけでなく、人間と直接関わりがないようにも感じる木々からも人間の持つ嗅覚を通して恩恵を授かっている

 

太陽だってそう。

睡眠調整、1日のリズム、ビタミンD3による骨の成長促進、免疫力の向上など様々な恩恵を授かっている。

 

知れば知るほどおもしろい。

生きていることに感謝、自然にも感謝。

そう思えるようになってきた。

 

この章では、著者がいま韓国で話題になっている山林浴のセラピーに参加した。

 

僕自身嗅覚で癒やしを得る考えが今までなかったから、

試しにヒノキの香りがするアロマでも買ってみようかな

 

③聴覚と小鳥のさえずり

 

この章では、特に都市部での環境騒音が与えるストレスについて言及されていた。

 

自分は、生まれてこの方都市部(都市とも言えないが、自然はないに等しい)地域に住んでいたから、気にならなかったけど、工場も鉄道も車も走らない地域に住んでいた人からすると、都会の喧騒感がストレスに感じるのは想像できる。

本章では、都会の公園でもそういった環境騒音があちらこちらから聞こえてくる場合と静かな森の中で過ごす場合とでは、受ける恩恵は全然違ってくると述べられている。

 

風の音、水の音、小鳥のさえずりは健康に良い音ベスト3らしい。(最も幸せを感じられる音は、好きな音楽と愛する人の声らしい)

これらの音は、副交感神経を優位にし、血圧をさげ、リラックス作用がある。

 

なぜここに小鳥のさえずりが入っているかというと、「朝起きて小鳥のさえずりを耳にすると、人はその音を注意が行き届いて安全な状態と結びつけきょうもすべてこの世はこともなしと感じる。人間は、進化の過程でそういった意味で解釈してきた。鳥のさえずりが聞こえないときは普段と違うことが起こっている」

 

たしかにいつ危険に見舞われるかわからない自然の中で暮らしていた狩猟採集民からすると小鳥のさえずりは安全確認の音になり、それは癒やしを与える音と脳が認識しそうだなと思った。

 

これはバイオフィリアともつながる話で面白かった。

山の中で瞑想したときの、小鳥のさえずりもまだ耳に残っている。

だからあんなに心地よかったのか。

このタイミングでこの本を読んで本当に良かった。

 

ちなみにこの本を読む時間は、できるだけ公園で読むようにしたが

夜に部屋で読むときには、鳥のさえずりや川のせせらぎを聴きながら読書した。

 

④視覚とフラクタル

 

正直この章は難しかったし、あまり腑に落ちなかった。

というか著者自身、明確な答えは出せていなかった。

 

まず議題に上がったのが、バーチャルな自然でも恩恵を受けれるのか

著者自身の体験談からも恩恵はほぼ0に等しかったと述べている

 

やはりリアルな自然でないと、、、

 

フラクタルパターンについては、

 

遠くから見ても近くから見ても同じ図形が並んでいるこのような図形がフラクタル図形と言われるもので、このフラクタルが自然界では多数存在していて、それを眺めることにより、脳が活性化するという話。

 

フラクタルについてググッたけど、自然界のフラクタルについて想像できなかったため

なんかよくわからんかった

 

 

ので次!

 

④1ヶ月に5時間

 

ここからはより実践的に、自然の中でどれくらい時間を過ごせば、効果が得られるかについて述べらます。

 

著者は、幸福度が高く自然との共存率が高いフィンランドとスコットランドに行き、

現地で暮らす人々が自然とどの程度関わって生きているのかを現地で体感した話です。